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40代女性 親知らずの移植

みなさんこんにちは。

花粉症に悩まされる時期になりました。

今回は親知らずの移植です。

え、親知らずって移植できるの?と思いの方もいるでしょう。



赤丸で囲まれている奥歯ですが、根っこの周りがレントゲン上で黒くなっているのが分かると思います。

結論から言うとこの歯は根っこが折れてしまって感染し歯茎が腫れていました。

患者さんは歯茎が腫れていることを気にして来院されました。


根っこが折れてしまうと基本的に歯を抜かざるを得ません。

折れたところから細菌が感染するからです。

そのためこの歯は初診の段階でおそらく折れているだろうから抜歯が必要との説明はしました。


そしたら当然次に考えるべきことは歯を抜いた後はどうするか?です。

基本的に歯を抜いた後は何かしらで補い咬めるようにする必要があります。


その選択肢として

  1. 入れ歯

  2. ブリッジ

  3. インプラント

があります。


それぞれのメリット・デメリットは今回は割愛しますが、第4の選択肢として条件が整えば歯を抜いた場所に親知らずを移植することができます(歯牙移植)。


歯牙移植が成功すれば通常の歯と同じく噛めるようになりますが、全国的にも移植を行っている歯科医院は決して多くはありません。


歯牙移植のメリットは自分の歯で噛めることです。前述した入れ歯、ブリッジ、インプラントは当然噛めるように補ってはいますが、自身の歯で噛んでいるわけではありません。

また、基本的に健康保険適応です。

他の歯を削る必要がないことも入れ歯やブリッジと比べた時のメリットとなります。


逆に歯牙移植のデメリットは、適応できる部位が限られることです。

基本的に大臼歯と呼ばれる奥歯に対して移植を行うので他の部位には応用できません。




移植を行って根っこの治療を行った状態です。

親知らずを移植した後は、必ず根っこの治療が必要になります。

この段階で初診の時に見られた歯茎の腫れは治まっています。

後日被せ物を被せてしっかり噛めるようにしました。




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