こんにちは。
今回は虫歯の治療の症例です。
20代の女性で奥歯の詰め物が取れてしまい受診されました。
奥歯に元々金属の詰め物が入っていたのですが、虫歯のため取れてしまい中は茶色く変色しています。
型を取って詰め物を詰めるのも一つの選択肢ですが、今回はコンポジットレジン充填(以下CRと略)で治療しました。
CRのメリットは
型を取って作る詰め物と違い、虫歯の部分のみ削るので歯を削る量が少ない
型を取る必要がないので、1回で治療が終わる
部分的に欠けても、欠けた部位を補修できる
金属を使わないので金属アレルギーの心配がない
デメリットは
経年的に着色・変色する
欠ける可能性がある
等です。
日々の診療の中で当院ではこのCR充填の治療の頻度は多いです。
なぜ他院では型取りして詰め物を詰めるようなむし歯でも当院ではこのCR充填という治療を行うかというと、なるべく多く歯を残すことができるからです。
どんなにきちんと治療しても一生持つ治療は現実的には存在しません。まして保険診療だと自費診療と比較すると接着操作の面からもいずれ再治療になる可能性は高いです(より確実に長期の予後を求めるのであればダイレクトボンディングという自費診療もあります)。
将来再治療になったときに歯がより多く残っていればまたCR充填やその時初めて型取りする治療にできるかもしれませんが、初手でいきなり型取りする治療をしてしまうと次再治療するときにもしかしたら神経を抜かなければならなかったり結果的に予後が悪くなってしまう可能性が高まります。
そのため当院では削る量が少ないこのCR充填の頻度が多いです(むし歯の範囲によってはできない場合もあります)。
保険診療で治療時間は20分くらいです。
前後の比較です。
歯は一度削ったら二度と戻ることはないので最初にどの歯科医師が治療するかによって大きく予後が変わります。
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