top of page

20代女性 ダイレクトボンディング

こんにちは。

今回はダイレクトボンディングについてお話します。

ダイレクトボンディングとは狭義の意味では簡単に言うと自費で行うコンポジットレジン(以下CRと略)充填のことです。


よくある質問ですが、保険のCR充填と自費のダイレクトボンディング。どちらもCR充填なのに何が違うのでしょうか?当院では以下の点で差別化しております。

  • ラバーダム防湿をする

  • CRと歯の接着力をより上げる操作を行う

  • 保険適用外のCRを使用している

  • ステインを付与し見た目によりこだわる

どういうことかと言うのを説明します。


写真の中央の歯、CR充填され白い詰め物があるのが分かると思います。実はこの詰め物後ろの方が欠けています。


まずはラバーダム防湿をします。ラバーダムは簡単に言うとゴムのシートを歯にかけることです。

ラバーダムの目的は2つあります。1つ目は治療中の歯に唾液が付着するのを防ぐためです。虫歯菌は唾液中に存在し治療中の歯が唾液に曝露されることは将来的に虫歯の再発のリスクが高まります。2つ目は呼気を遮断することで治療部位を乾燥させ接着力を高めるためです。


この様にラバーダムをし、古いCRを除去していきます。


CRの下に少し虫歯があったので除去していきます。


ここでCRを歯に接着させるための操作に入っていきます。


CRを歯に接着させるにはエッチング、プライミング、ボンディングという3ステップあり(詳しくは割愛します)本来各々3種類の液を使用する必要があります。

しかし材料の発展で今はその3種類の液の効果が全て含まれたオールインワンの液があります。通常保険診療だとどこの医院でも診療時間の短縮のためこのオールインワンの液を使っていると思います。

しかし、少し時間はかかりますが3種類の液をそれぞれ使った方が接着力が上がるということが分かっており、接着力が上がるということは虫歯の再発も起こりづらいことに繋がります。


青い液はエッチングという操作をしているところです。この操作をすることで接着力が向上します。



後は保険適用外のCRをいつも通り充填します。また、ダイレクトボンディングの場合は歯の溝に色もつけてより自然な見た目にします。


術前の状態と違いCRと歯の境目が分からないと思います。


ダイレクトボンディングのメリットは

  • 基本的には歯を削る量が最も少ない

  • 一部が欠けても補修できる

  • 金属を使用しないため金属アレルギーの心配がない

デメリットは

  • 金属ほど強度があるわけではないので割れたり欠ける可能性がある

  • 経年的に色調が変化する可能性がある

  • 保険適用ではないため高額(当院では奥歯の場合2万円+税 2023年9月現在)

セラミックの詰め物と比較すると歯を削る量は少なく、型を採る必要もないので1回で治療が終了します。また、料金もセラミックよりは安いので見た目を良くしたいけどセラミックは少し高いという方にお勧めです(セラミックもダイレクトボンディングにはないメリットもありますが割愛します)。


長時間の治療お疲れ様でした。

Comments


bottom of page